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 | 2015年12月18日 
 | それはもう、ビックリした。 相続人のAさんが事務所にやってきて「ご迷惑をおかけして申し訳なかった。」というのである。
 
 Aさんの母親のBさんも相続人。
 少し前に、AさんとBさんが、亡くなったAさんの父親の相続について相談に来た。申告の依頼をするか分からないが、話を聞かせてほしいとのことだった。
 
 税理士にはその税理士のやり方がある。
 一番は、被相続人や家族の預金をどのくらい調査するかである。申告に至るまでに、どのくらい手をかけるかである。
 私は原則被相続人と相続人および相続人家族の預金を7〜10年調査する。そこが重要で、その点はきちんと説明させてもらった。
 「分かりました」といってAさんとBさんは帰って行った。この「分かりました」がどういうことだったのか・・・。
 
 Aさんが再び事務所を訪れ、正式に申告手続きの依頼があった。
 その時に、「ご迷惑をおかけして〜」と言われたのだ。
 
 母親のBさんはこの預金調査に納得がいかなかったのだ。
 親類や知人に聞いても、「相続手続きは司法書士に任せればいい」とか「預金調査なんて自分が申告してもらっときには全くされなかった」とか「7年も?そんなの3年で十分だ」とか「その税理士何か企んでいるんじゃないか」と言われたそうだ。
 Bさんは、やっぱりおかしいと思って、何と税理士会に苦情の電話をした・・・とのことだ。
 
 そうした苦情等の訴えは役員が対応する。支部なら支部長だ。
 
 Bさんの訴えに税理士会はどのように対応したかは分からないが、Aさんから預金調査も含めて正式に依頼された。Bさんも了解しているという。
 
 相続の案件が増えている。内容も複雑化してきている。それだけに預金調査は重要であるが、反面納得のいかない相続人も増えていくんだろう。
 相続手続きにおいて私の譲れない部分である。
 全く預金調査をしないとか、預金調査は3年にとどめておくの方が時間も短縮でき簡単に申告書が出来上がるけれどね。
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 05:30, Friday, Dec 18, 2015 ¦ 固定リンク 
 
 
 
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