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後見監督人の仕事をしていて、気づくことがあります。
それは、成年後見人の報酬の件です。
成年後見人は、被後見人の身上監護や財産管理をしてその記録を残します。定期的に報告書を裁判所へ提出します。
後見監督人が、提出された書類をチェックして、直接話をお聴きしたり文書で内容を照会したりします。問題があれば是正してもらいます。
このように成年後見人制度は、裁判所を通りますので、特に財産管理面においては安心です。
後見人は自由に財産の移動ができませんし、不明な財産の動きがあると説明を求められたり、場合によっては金銭の賠償ということもあり、他の親族との財産面でのトラブルも発生しづらいのです。
成年後見人の仕事は、財産管理だけではありませんから本当に大変です。
そこで問題になるのは、成年後見人に対する報酬です。この報酬は、被後見人の財産から支払われるものですが、後見人が勝手に自分への報酬として被後見人の財産から支払ってはいけません。必ず裁判所に「成年後見人の報酬付与の申し立て」をし、裁判所から審判を受けて初めて、報酬額と受給する権利が生じます。
そのことを知らずに、成年後見人は勝手（？）に被後見人の通帳から報酬を引き出しているケースが多いのです。
「これだけのことをやっているのだから、報酬をもらっていいのだろう。」
というように、悪意があるわけではありません。
後見監督をしていて、報酬に関しこのような事実があったことを知った場合には、報酬相当額を一度被後見人へ返金してもらっています。そして「報酬付与の申し立て」を促します。
今までにも多くの後見人をやっている方と面接させてもらいましたが、本当に頭が下がります。
欲があればできない仕事です。
税理士会でも、社会貢献としてこの成年後見人制度に協力していますが、報酬を第一とした協力は難しいかもしれません。 |
05:45, Thursday, Jan 15, 2009 ¦ 固定リンク
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