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 | 西穂岳に登ると、笠ヶ岳と一緒に目に入る岩稜があります。それが錫杖岳。いつか登りたいと思っていた山です。 登山地図には登山道が示されていません。岩稜ですから、クライマーのためのルートが、岩壁に付けられています。「注文の多い料理店」というネーミングのルートも。
 知る人ぞ知るで、バリエーションルートとしてトレースが付けられていることを知りました。それ以来、いつかチャレンジしたいと思っていたチャンスが訪れたのです。条件は、1日中晴れが約束された日にめぐり合うこと。素晴らしい1日を過ごしました。
 
 クライマーたちが取り付く岩壁です。錫杖岳の前衛峰。
 左からP2・P3そして切れてP4と続いています。これを見ただけでも溜息・・・。
 
 
  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 槍見温泉から入山して30分。こんな風景に出会うことができるのです。そして渡渉をして、やがて二股出会いに。錫杖沢を遡ります。
 
 
  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 大岩を乗り越えたりしながらの急登りが続きます。間もなくこんな光景が。
 
 
   
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 そして錫杖岳の山頂の手前の岩峰が現れてきました。
 まだまだ遠い。しかし秋晴れの中、振り返れば北アルプスがくっきりと見え、あ〜苦労している甲斐があるなあ・・とニンマリです。
 しばらくすると背丈ほどもあるササの藪漕ぎ。やっとの思いで、錫杖岳と大木場ノ辻の分岐に着きました。こんな赤テープが付けられているだけ。標識などは、全くありません。
 
 
  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 いよいよ錫杖岳の尾根に取り付きます。途中から、錫杖岳のピークを踏んだ後行く予定の大木場ノ辻の目視での確認。
 左側のピークから右側のピークに。右側が大木場ノ辻。ズ〜と藪漕ぎとか。
 
 
  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 先を急ぎます。錫杖岳への登りは結構楽しい。そして突然飛び出した笠ヶ岳。
 
 
  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 槍ヶ岳からキレット、そしてジャンダルムと素晴らしい山並みが目の前に広がりました。
 
 
    
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 錫杖岳の象徴のピッケル。多くはここを山頂と勘違いされるようです。
 
 
  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 山頂は、ここから500メートルほど先。ピッケルは、コンクリートで固められ、根元からザイルが下がっていました。ここまで来れば、更に先に進みたくなります。
 目の前に素晴らしい岩稜が待ち構えていて・・。
 
 
  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 行ってしまいました。スリル満点。この上まで登りつめ!!!
 
 
  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 そして、荷物をデポしてきたピークです。その向こうには大木場ノ辻が。
 
 
  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 しばし周りの山々を眺め、自然の素晴らしさに感動し、この喜びをどう伝えたらいいか・・・言葉もなく過ぎゆく時間。オカリナ演奏を1曲。秋の空気に響き渡るオカリナは、もしかしたらクライマーの邪魔だったかも・・?
 
 大木場ノ辻を目指すべく、先ほどの分岐目指して下山開始です。まもなく分岐に到着。さあ覚悟して藪漕ぎが始まります。
 ササが密集していて、ルートファインディングをしながら掻き分け進みます。本当にこの方向でいいのか不安になりますが、所々の赤テープにホッとします。
 
 振り返ると錫杖岳の岩壁が。あのピークの更に奥まで登ってきたのです。ほれぼれする姿・・・です。
 
 
  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 藪漕ぎ約1.5時間。疲れました。もうすぐ山頂です。
 
 
  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ヘロヘロになって辿りついた山頂。ここには山頂の標識がありました。すごく貴重な写真を撮りました。ほとんど訪れる人のいない山頂ですから。
 
 
  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ここからは焼岳が手に取るように近くに。そして西穂からキレット、槍ヶ岳、笠ヶ岳までの稜線が輝いていました。
 ヘロヘロ・ヨレヨレの体によく訊くビール。至福の時は、どこにでもあるのです。こうした雄大な自然の中に身を置き、1本のビールで満足するというささやかな幸せは何にも代えがたい・・。
 
 山深いところで、静かに山と向かい合いながら自分と語り合うこの時があるからこそ、これからも心が元気でいられるのだと思っています。
 秋の1日、なんて素敵な日だったでしょう。
 
 
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 19:17, Sunday, Oct 30, 2011 ¦ 固定リンク
 
 
 
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