今お寺の本堂を新築している建築屋さんと話をした。事務所のクライアントでもある。 久々にその会社の訪問させてもらったが、W社長も喜んでくださり、建築の話で盛り上がった。
寺の建築は釘は使わない。 木と木を組み合わせて造っていく。組み合わせる木は癖のある木と癖のある木を組み合わせるのが一番頑丈になる。 癖と癖が組み合わさってしっかりした建造物になるというのだ。だから何百年ももつ。
今のプレハブ住宅や木造家屋は、まっすぐに加工した木を使う。寿命は木組みした建物よりずっと短い。
人間も同じだ。 癖のある人間は使いづらいかもしれないが、その癖をうまく組み合わせていくと強い企業になる。 す〜とした細い人間の集まりは、地震で倒れてしまう。木組みによって何百年ももつ建物のように、人組みによってこれまた何百年も続き企業になる。
日本には創業200年を超える企業が3146社。その中の1社がクライアントであることも嬉しい。 世界最古の企業は578年創業の金剛組で、社寺建築の設計・施工等を特技とする企業だ。
今建築中の寺の現場を手掛けるW社長は輝いていた。 |