戸隠「大澤通」探しNO2

 戸隠33窟探しをしているときに、大澤通なるものがあることを知ったのは3年前。一不動から裾花川源流に降り立ったのはこれで4回目だ。前回は2024年8月5日に、夏休み中にテント泊で大澤通を探すための下見に来ている。

 しかしその年は大澤通探しをすることができず、この10月の3連休になってしまった。テント泊は今年最後かもしれない。

 天気予報は初日は晴、二日目は曇り。ならばこの時季に行くしかない!

2025年10月12日~13日 ルート図

いつも通り戸隠キャンプ場を抜けて高妻山登山口に向かう。正面に一不動の鞍部が見える。まずはあそこまで。テン泊用の荷物だから非常にゆっくりと登っていく。

 約2.5時間かかって一不動まで登り上げた。ここから標高差280mを一気に下降するのだが、最初の標高差50m位は笹の激薮だ。今回はナタを持参した。ツルと笹が絡み合って進むのが困難なことは経験済み。

 一不動小屋の側から笹薮に突っ込んだ。いつも通りだが結構大変。持参したナタが強い味方となってくれた。激薮から抜け出し、後は歩きやすいところを選びながら1.5時間かかって裾花川源流に降りたった。手前に黒滝があるが、翌日に回すことにした。

 裾花川源流の賽の河原にテントを張る予定。いい場所はないと分かっていた。賽の河原だから石がゴロゴロなのだ。周りに茂っているシダの葉をたくさん採ってきてゴロゴロの上に敷いた。その上にテント設営。何と快適なクッション。いろんなことがアイディアとなって面白い。

今回のテン場。テントの下にはシダの葉をたくさん敷いてある。

 昼を少し過ぎたところなので、翌日のために偵察に出かけることにした。といっても約1年前に二俣まで行っているので大体のことは覚えている。今回は沢靴をもってきていないので、時間がどのくらいかかるかも含めて、標高点1423m近くまで行ってみることにした。

 飛び石で裾花川源流を下って行く。やはり沢靴があったほうがよかったかも。

右岸から流れ落ちている滝。見覚えがある。

 テン場から約1時間で対岸にある標高点1423mのところまで来た。ここから左岸の斜面に取り付いて、裾花川源流の奥の二俣まで行くのだ。

 明日は目的の千丈大滝を探してピストン、その日のうちにテント撤収して下山だ。時間配分を考えておかないと、下山中に真っ暗になってしまうと困る。

 翌日の作戦も大体いいかと、ここから引き返した。1度来ていると様子がうっすらと覚えているので気は楽だ。

夜は定番の焚火。

 夜中に雨音で目が覚めた。え~、雨。さっきまで星が見えていたのに・・・。

 しばらくして雨音はなくなり、月が出てきた。大丈夫かな。

 朝起きて霧雨。昨夜の雨でかなり濡れている。今日はダメか・・・。

 一気にテンションが下がった。しかし濡れているから飛び石もできないし、斜面に取り付いてからの薮漕ぎもつらいものがある。目的地に行くまでも予定時間よりかかるだろう。残念だが、今回はここから引き返すことにするか・・。悩みながらもテントを撤収して黒滝経由で一不動まで戻ることにした。

黒滝

 一不動直下の笹薮は登るほうがつらい。テン場から2時間かかってしまった。一不動小屋に到着したら、これから高妻山に登るという二人組のパーティーがいた。今日はそんな元気も出てこない。

 小雨であったせいか、テン場から駐車場まで4時間かかった。朝のうちに撤収してきてよかった。今度はいつ挑戦できるか。思いをたくさん残した山行だった。