考古資料で読み解く信州の原始社会

 「考古資料で読み解く信州の原始社会」という演題で、長野県立歴史館学芸員の水沢教子氏の講演を聴講した。収集考古資料からの信州先史時代として、(1)旧石器時代 (2)縄文時代 (3)弥生時代の特徴の話も面白かったが、土器のことは大変興味深かった。

 通常、文化は南から北に伝わっていくが土器に関しては北から南に伝わったそうだ。土器に施される「直接的文様」や「間接的文様」も改めて特徴がよく分かった。

 火焔型土器に非常に興味があり、新潟まで火焔型土器を見に行っているが、火焔型土器は長野県に入ってこなかったそうだ。新潟独特のもので、それも祭祀のために作られたとのこと。1~2度はその土器で煮炊きをしたらしいが、それは神に対する捧げもののためだったと推測されるらしい。

 また十日町に火焔型土器を見に行こう。

 久しぶりに中身の濃いお話を聞くことができてよかった。