サステナビリティ経営への取り組み

 サステナビリティ経営に取り組んでいる企業の視察。長野県経営大学講座の一環として日置電機株式会社を訪問した。

 専務取締役の巣山氏から「HIOKIが描くサステナビリティ経営の未来」という演題で、講演があった。2025年は創業90周年で、創業100周年に向けて電気計測器で社会のイノベーションを加速している。

 HIOKIの企業理念は「人間性の尊重」と「社会への貢献」だ。そして長期経営方針「ビジョン2030」では、HIOKIの存在価値と目指すべき未来像を描いている。

 「人間性の尊重」と「社会への貢献」を体現するサステナビリティは素晴らしかった。サステナビリティ基本方針は下記の通り。

1 電気計測を通してお客様の安全で有効なエネルギー活用を促進し、社会の安全と発展に貢献する

2 すべてのステークホルダーの皆様と、積極的なコミュニケーションを通して信頼関係を構築する

3 社会の一員として、社会の発展に役立つ活動や環境保全活動に取り組む

 特に環境保全活動は、個人的に深い興味を引いた。

 HIOKIの森を育ていて、本社土地面積の約1/4が植樹による森となっていること。ふるさとの森づくりで学校や公共施設への苗木の寄付と植樹が続いており、現在累計70,000本に達していること。また関連してフォレストヒルズ奨学基金を設立し、奨学金の給付を行っていること。自動運転EVバスた公共交通機関による通勤の実証実験を行っていること。水素エネルギーにも力を入れているそうだ。

ソーラーカーポートを設置し、現在消費電力の50%を賄っている。

ソーラーカーポート

EVスタンド。社員にEV車使用を促すために、今のところは無償で充電システムを提供しているとのこと。

蓄電設備

HIOKIの森。ここでは絶滅危惧種が育っているとのこと。

絶滅危惧種のイヌハギ

館内には会社の歴史が展示されている。

ソーラーパネルが並んでいるが、国内製のものとのこと。その向こうにため池。ため池で育つ動植物が多く、これらのため池のおかげで絶滅危惧種も救われているらしいとのことだった。

7階から見たHIOKIの森。

本社で一番いい空間の場所。

独鈷山の山並みがきれいに見えた。手前は会社のグラウンド。

こんなパネルが掲示してあった。