学生から見た長野県・長野県企業の姿

 長野県経営者協会主催のトップマネジメント懇談会が開催された。

 第1部は「大学への進学動向と大学からの就職状況を地方目線から考える」という演題で、公立諏訪東京理科大学の濱田州博学長の記念講演。全国の大学生就職意識調査内容と公立諏訪東京理科大の学生就職状況の話は非常に興味深かった。

 就職先企業を選ぶ際に重視する点について、公立諏訪東京理科大学4年生と全国学生との比較は、学生の地方目線での違いが現れて、企業側も大変参考になったと思う。

・大企業である 

・希望の勤務地で働ける 

・業績財務状況がよい 

・有名企業である

 これら4項目は、全国学生は割合が高いが、公立諏訪東京理科大学の学生はあまり重視していないという特徴が出ていた。また同大学長野県出身卒業生のうち62.7%が長野県内に就職している。

 第2部は信州大学副学長であり初の女性工学部長の香山瑞恵氏がコーディネーターとして登場し、県内大学生10名とのパネルディスカッションが行われた。

1 「長野県及び長野県企業」の魅力と足りないところ(県外企業の魅力他)

2 就職先を選んだ(選ぶ)決め手は(会社に求めること、重視したこと、情報を得たツール、福利厚生サービス等)

3 初任給をどの程度重視するか

4 転職CMが多く、早期退職が多い現状での転職についての考え方(就職後にギャップがあった場合の行動、働き甲斐や成長を感じる時は、キャリアアップの考え方)

5 大学(大学院)を卒業した後、社会にどのように貢献したいか?

 以上5つのテーマでの学生たちの活発な意見は、これまた生の声として受け止め、各企業が採用や若者たちとの向き合い方を再考するきっかけとなったと思う。

 今回登壇した学生たちの多くは、会社の福利厚生制度に注目していた。そしてインターンシップやオープンカンパニーに参加することにより、その企業の魅力を見出し就職先を決断することも多いということだった。