米山奨学生オリエンテーション

 ロータリーでは「ロータリー米山記念奨学会」があり、学業・人物ともに優秀で、将来、国際社会で活躍する留学生を支援している。

 1月に選考委員会で決定した米山奨学生のオリエンテーションが行われた。奨学生はロータリーファミリーとなり、勉学に励むこと、ロータリークラブとの良い交流を心掛けることも心得となっている。

 奨学生に対しどのような行動を起こして行ったらよいかを含めての説明をした。その中でATM精神(明るく、楽しく、前向きに)で過ごしてほしいと、私の希望も含めて話をした。

 白鳥ガバナーからは「利他の精神・サービスと奉仕の違い・貴人との縁」などのキーワードが入った含蓄あるご挨拶も頂いた。

 1年後の奨学生たちの姿が楽しみである。

八重原ハム

 東御市に輝くものがある。それは明治24年築の廃校した小学校分校をリノベーションして生ハム工房として蘇らせ、息づいている八重原ハムだ。

 工房を見学しながらそこで作った生ハムをいただくために足を運んだ。

素晴らしいローケーションの中にあり、北東には浅間山がよく見えた。

廃校リノベーションした工房。

豚の骨付きのもも肉が原木になるための準備(磨き・血抜・塩漬け・洗浄)を経て乾燥庫で保管。

乾燥した原木は熟成湖で熟成させる。湿度や温度管理がしっかり行われている。

ある程度熟成した後は真空にして追熟性保管をする。

 素晴らしい職人技。一つ一つ手作業で行っており、生ハムづくりの自然環境に適した場所で素晴らしい原木を作り上げている。

 馬淵博臣氏に説明をしていただき、この工房に関わる人たちの想いに心が震えた。この建物を利用するに至るまでも多くのことを乗り越えてきただけに、輝くものがあるのだろう。

 そばの上に載っているのは生ハムで、まずは生ハムだけでそばをいただく。これがとてもおいしかった。生ハムコロッケと生ハムご飯。そばつゆは生ハムでだしを取っている。

 今まで知らなかった生ハムの世界。新しいことを知ると、周りの人に話したくなるんだわ。

新入社員研修レポート

 今春に入社した3人。うち二人は新卒者である。その二人に長野経済研究所主催の「2025年度新入社員研修」に参加してもらった。翌日の朝礼では、二人から研修の感想の報告が口頭であった。二人とも冒頭に「昨日は研修に行かせていただき有難うございました。」という一言からスタートした。すばらしい。

 そして研修の3日後には、二人から研修レポートが提出された。二人ともレポートの中には「感想」の記載もあった。

 Oさんは「学生と社会人の違いは『目的・責任・評価・人間関係・金銭』のほかに何かあるかなと考えたときに、私は一番に時間の使い方と言葉使いだと思いました。」と書いてあり、「5S」「ホウ・レン・ソウ」「お辞儀」についての学びがあったようだ。接客の七大用語は学生時代に学んで活用していたので自信があるそうで頼もしいわ。

 Tさんの感想は「今日教えてもらったことは明日から使えるようになる、という気持ちで講師の先生の話を聞きました。その結果、社会人としての自覚が芽生えたような気がしました。」とあり、「ホウ・レン・ソウ」、「お辞儀」について印象に残ったようだ。

 「細かいこと等正確には覚えられない部分があるので、テキストを見直したり、自分で調べたり、復讐をしておきたい。」の決意。

 「今回の研修を経て、自分がこの職場の仲間の一員で自分の態度が会社の印象に直結するということを忘れずに、学んだことを存分に発揮していきたいと思いました。これからも明るく元気よく仕事を覚えていきたいです。」の決意。

 これからの二人の成長が楽しみである。

新年度

 新年度を迎え、事務所では3人の入社があった。2人は新卒で1人はベテランさんの中途採用。いつの間にか事務所としては大所帯になっていた。

 外から新しい風が吹き込まれることは素晴らしいな・・・と改めて感じている。

 ATM精神で、「されて嬉しかったことをやっていこう」そして「有難う」といえる1日になるような職場での自分の在り方を意識して行ってほしい。

 ATM精神は、「A」明るく、「T]楽しく、「M」前向きにである。

 経営者側は労働の対価として給料を支払う。労働者側にとっては働くことの一つの目的ではあるが、もっと大切な目的を忘れないでほしい。それは自分の仕事を通して社会に尽くしていくということ。社会貢献につながっている仕事の仕方を忘れないでほしい。

 自己効力感も持ってほしい。「自分なら絶対にできる」、「きっとうまくいくさ」という思いをもっていろんなことにチャレンジをしてほしい。

 新年度に当たってこんなことを考えていたら、自分自身の大きな振り返りになった。

中経連「中部の魅力を語るなでしこの会」との懇談会

 長野県経営者協会女性委員会と中経連のなでしこの会との懇談会が名古屋にて開催された。会場はナゴヤイノベーターズガレージだ。この懇談会は2回目で1回目は1年前に松本にて行われている。

 中部経済連合会は、愛知県、岐阜県、三重県、静岡県、長野県のメンバー企業で構成されている。政策提言活動への参画ができることは魅力的だ。

 ナゴヤイノベーターズガレージの見学からスタートした。中部経済連合会と名古屋市で協力して設立した中部圏イノベーション新拠点だ。以前にここで開催されたイベント「中部のイイトコ再発見 女性リーダーが語る魅力」にwebで参加したが、その会場を訪問出来て嬉しかった。

最初にナゴヤイノベーターズガレージ の存在価値と役割の説明。

AIのSayaさんがいるコーナー。

このようにゆったりしたコーナーもある。

 第2部は、それぞれの会の活動報告がなされ、フリーディスカッションに入った。多岐にわたる話題や課題が出され、それぞれの立場からの意見交換は非常に熱かった。「若い世代の地方定着・回帰に向けた新しい魅力の発見」について、なでしこの会がディスカッションを行ったという報告から、今回の特徴としては、教育問題にまで話が発展したことだ。

 以前に新聞で公表されていたが、長野県が公立高校3年生2000人に行ったアンケートで、「性別を理由に何かをやらなくてもよい、やらなければならない」という「こうあるべきだ感」が強く、長野県に住みたくない理由の一つになっている。こうしたことからも、小学校から高校までにおける教育が大事であると思う。

 少子高齢化による高校再編も大事かもしれないが、高校教育の特徴を出していくからこそ生き残れる高校になっていく。長い間高校評議員を務めているが、高校教育の肝が感じられなくなっているのも残念だ。

 それぞれの立場から考える教育に対する意見交換が非常に盛り上がった。

確定申告期

 あっという間に3月13日になってしまった。確定申告にかかりきりになって、職員は相当くたびれていると思う。少し滞り気味の職員の手伝いを、手の空いた職員が行っている。

 「お願いできますか?」という言葉に対して「もちろん、いいですよ」と答えて取り掛かってくれるのだ。同じやるなら、気持ちよく引き受けているのが素晴らしい。しかも「もちろん」という言葉が付くのだ。

 忙しい日々の中にもたくさんの学びがある。ちょっとした心遣いも、一人一人の気持ちを明るくしてくれる。

 このお雛様のようにね。お雛様はパートナーの税理士が飾ってくれた。お雛様の前に添えられているアラレは、竜ケ崎支部の関口先生が送ってくださったもの。

 添えられていた手紙には「庭の梅が満開です」とあった。

長野県経営者協会長野支部新春例会

 長野県経営者協会長野支部の新春例会が開催された。記念講演会として「長野県がリードする脱炭素・GX推進における新しい価値の創出」という演題で、東京海上日動火災保険株式会社の田原氏からお話をしてもらった。

 なぜ保険会社が?という疑問があったが、長野地域脱炭素実現推進協議会事務局企業であるとのこと。この項議会は2023年8月に設立され、参加記号は50社うちCO2排出量かしか実施企業は23社とのことである。

 講演内容の中で、非常に興味深い部分があった。「地方在住の高校生と全国の大学3年生・4年生を対象とした企業の脱酸素取り組みに関するアンケート」結果だ。

 就職する企業の探索や選択基準に、地球温暖化や気候変動問題に対する取り組みを重視する割合が30~40%にのぼっている。高校生のほうが意識が高い。これは学校教育に取り入れられてきているからだ。同じ給与待遇であれば気候変動問題に取り組んでいる企業に就職したいという学生も多い。

 そしてリアルな学生の声として

 ・ どのような背景で環境への取り組みをしているのか、経営理念とどうマッチしているのか、といったストーリーが見えると信頼度が上がりよい会社だと感じる。

 ・ 環境を気にする人は余裕があり利他的な人が多いイメージがあり、「人にやさしい会社」なのだと感じる。

 等々があった。

 久しぶりに実のある講演会であったと個人的な感想。長野県に若者が戻ってこない、人材不足という中で、各企業が取り組む環境課題にも関係している時代であるということを改めて認識した。

 

長野市やまざとビジネス支援補助金二次審査会

 令和7年度長野市やまざとビジネス支援補助金二次審査会が行われた。委員長としての自分は、毎年楽しみにしている長野市の事業である。中山間地域を活性化するために、その地域でビジネスを行う者に対して1団体当たり最高500万円を補助する制度だ。

 その地域においての事業を実施することにより

 ①地域課題の解決

 ②地域における雇用の創出及び地域内への経済波及効果があること

 ③地域との協力・連携など地域の活性化が期待できる事業であること

 につながり、事業の実現性、発展性及び継続性のある事業計画の策定がなされていること等が審査基準になる。

 令和7年度対象の応募団体は、一次審査を通過した4団体が二次審査会に臨んだ。各団体はそれぞれ工夫を凝らしたプレゼンテーションを行った。中山間地域で行う事業が、ボランティアではなくどのくらい商売として成り立つか・・・。

 長野市のこの事業がスタートしたときから審査員を務めているが、近年は第1回の時よりもかなりバージョンアップした内容の事業が応募され、採択された団体は事業の展開を行い、大きく変わった地域もある。

 長野市市長も、中山間地域の活性化を公約に入れているが、その一旦を担わせてもらっていることに感謝。

 二次審査会を通過した団体は、地域の住民自治協議会との意思疎通を行ったうえで、市長が採択することになっている。

経営者のリカレント教育

 「骨太の方針2024」の内容が興味深い。その一つに「リ・スキリングの対象に経営者を追加し、2029年までに、約5000人の経営者等の能力構築に取り組む」ことが明記されている。

 信州大学ではそれを受けて、「経営者向けリカレントプログラム」をスタートさせた。対象は長野県内に本社が所在する企業の経営者・経営幹部で第1回目開講期間は2024年9月21日~2025年2月2日。

 その修了式と成果を発表するクロストークが2月2日に開催されたのでWEBで参加した。

 クロストークは~「事業変革シナリオ」と「「重合院の学び」・経営者がプログラム受講によって得たものとは~というテーマであった。

 10回の講義・演習と2回の学生イベントと修了式で構成され、未来を見据えた「事業変革構想書」の作成と、その実現を支える従業員それぞれの変化・成長を促す「学びの計画」を策定したらしい。

 その成果についての教授からの投げかけに、3人の登壇者が答えてくれた。

質問を投げかける山本特認教授

 一番印象に残ったのは、『経営者スピーチで本当に従業員は変わるか?聞く側は共感するが、「う~んでも」の「でも」をどう変えたらいいかの案または大学がすべきことは?』という問いかけに対しての登壇者の回答だった。

 ・ 共感できるスピーチができたとしても従業員は自分で決める。意思決定のプロセスに参加しえもらい、一緒に考えサポートしてもらう仕組みがあるといい。

 ・ 危機感をあおっても伝わらない。「実務が忙しい」が先行してしまう。これをどう変えていくか。全体を変えていくのは難しい。3割変わると変わっていくので、時間軸を長期にしていくことが大切。

最後にこれからの構想を示してもらった。

 成人学習の参加率が高い国は労働生産性が高いといわれており、その調査結果も公開されている。リカレント教育を受けることによって、仕事に生かすためのスキルを習得することは、自分自身の人生の在り方を変えることにもなると思っている。

グローバルビジネスの危機管理

 日経懇話会第6回例会講演会は、「海外リスクから事業と社員をどう守る?~地政学リスクの高まりと企業の対応」という演題で、コントロール・リスクス・グループ株式会社代表取締役岡部貴士氏からの講演であった。

 経営者が直面する可能性のある地政学リスクを特定し、リスク管理戦略的対応についてのアプローチを教えてもらった。

 2025年のリスクマップがあり、各地域の無事ネスリスク環境が色別に区分されている。リスクが極めて高く、今後もその状態が続くため、通常のビジネスは困難とされている国は、ロシア連邦、ウクライナ、北朝鮮、スーダン、中央アフリカ、イエメン、イラン、アフガニスタンほかである。

 分断する世界に企業はどう備えるべきかという観点では、重要な視点を3つ挙げられた。

 1 シナリオ分析とストレステストの重要性。ありえそうなシナリオだけでなく、「ブラックスワン」に対するストレステストも必要で、これは実施しているとしていないとの格差は大とのこと。

 2 プリンシプルベースの自社の「意味」を再確認。想定外の事態は必ず起こることの想定を持つことが必要。

 3 「戦後」の新秩序への回帰まで織り込んだ中長期的な対応事例からの示唆。要するに、分断化する世界や世界大戦を生き延び、戦後も発展し続けた企業の事例には示唆があるそうだ。

 今まで、このような危機管理に気が付いていなかった。一つの情報として、必要とするクライアントに提供していく必要性を感じている。