山で迎える朝の空気は、何とも言い難い・・さわやかで、すんだ冷たさがあります。決して下界では触れることのできない、凛としたものを感じます。  今の季節は、ダウンジャケットを着込んでちょうどいい。やがて白々としてくる空を見ながら、その日の行程を頭に描き、出発の準備をします。
   日常の時間をすべて忘れた世界。何も縛られることのないところに身を置いて、自然と対話する時が流れていきます。
   昼間暑いときに歩いていることがいい。  太陽の日差しに夏の終わりを少し感じるのがいい。  夕暮れ、食事をし寝る準備をしながら、空を見上げる時間がいい。  夜中ふと目が覚めた時、星が輝いていてもいなくても、自然の中に横たわっているのがいい。  夜明け前の静けさに、神聖なものを感じながら夜明けを待つのがいい。
   山の中にこもると、すべてが新生される。そうしたものを求め続けているのかもしれません。 |