角兵衛沢~横岳~点名黒河内

 南アルプスの編笠山に登った時に、時間がなく横岳の山頂を踏むことが出来ずに横岳峠から釜無林道へ下山してしまった。途中真っ暗になってしまったので、結果的にはそれでよかったのだが、やっぱり横岳(2142m)は気になるし、南アルプス最北端から甲斐駒ヶ岳まで続く稜線上の山では、横岳が抜けているのも面白くない。
 だったら行くしかない!ルートをどうとるか考えた。
 角兵衛沢は鋸岳へ通じるルートになっているが、その角兵衛沢の大岩から横岳峠に登りあげ、横岳から点名黒河内(1970.7m)を経由して戸台へ下山することにした。
 この点名黒河内は、尊敬する南川金一氏著「続、山頂渉猟」に紹介されている。こうした山歩きって、誰にも会わないし、道なき道を行くのでワクワクだ。

 11月6日午前7時、戸台からスタート。いつも通り戸台川の河原を2時間弱歩いていく。靴は濡らすことがなかった。角兵衛沢への渡渉地点では、河原の石を集めて足場を作り右岸に渡渉。いよいよ角兵衛沢に入る。地図上では点線ルートとなっているが、結構道が整備されていて歩きやすい。この角兵衛沢は過去3度ほど歩いている。
 やがて大岩が出てきた。いよいよだ。ここから横岳峠を目指しながらトラバース気味に登りあげていく。横岳峠までのルーファイは難しかった。角兵衛沢の頭が見えたときにはホッとした。その頭の左の鞍部を目指せばいい。

 やっと横岳峠に飛び出した。戸台のスタートから4時間かかった。あまりゆっくりしてはいられない。すぐに横岳のピークを目指して先に進んだ。
 横岳の山頂は何の眺望もなかったが、ちょっと進むと仙丈ヶ岳がきれいに見えた。正に女王様の姿。雪で白くなっていた。

 横岳からは稜線上を進んでいく。北東には編笠山や鋸岳がきれいに見え、振り返ると甲斐駒ヶ岳、南には仙丈ヶ岳が見え隠れした。あ~なんて素晴らしいんだろう。
 稜線を外さないようにして2114mのピークを目指す。一か所ロープで懸垂下降するところがあったが、これも面白い。やがて点名黒河内に到着した。あとは戸台を目指してぐんぐん降りていくだけ。戸台からはここまで登ってくる人が稀にあるのか、かすかなふみ跡をたどって、暗くなる前に「長兵衛ここに眠る」の墓石で手を合わせ、駐車場まで到着することができた。

 この日も満足の行く1日であった。

ルート図
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寝木小屋沢。戸台川を歩いているとあらわれる。
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嫦娥岳が正面にみえる。登頂したことを南川氏に褒められた山だ。
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角兵衛沢ノ頭が見え出した。その左鞍部が横岳峠だ。
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戸台川から角兵衛沢への渡渉点。
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角兵衛沢に入り、この大岩から左に入っていった。
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最初はマーキングがあったが、途中から???このような道なきところを横岳峠を目指して登って行った。
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誰もいない静かな山歩きができて楽しい。
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峠に近くなった気配に、突然峠に飛び出した。どんぴしゃり。
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この横岳峠から横岳を目指す。道はなし。
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20分位で山頂に到着。先人の登頂の跡が残されていた。
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横岳峠から2114mのピークを目指す。途中見えた仙丈ヶ岳。雪で白くなっている。
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甲斐駒ヶ岳。
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南アルプスの稜線。左が塩見岳。
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振り返ると右に横岳、その左奥に鋸岳、手前左に三角点ピークと編笠山。3週間前に登っているルートなき山。
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この斜面をロープで懸垂下降して2114mピークに到着した。
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仙丈ヶ岳と小仙丈ヶ岳。
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点名黒河内に到着。南川氏もここにきている。「続山頂渉猟」に載っているのだ。
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点名黒河内から少し下ると幕岩が現れる。いつかクライミングをしてみたい。
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仙丈ヶ岳と小仙丈ヶ岳。左には双児山。
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戸台の案内人・竹沢長衛の墓である。
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晩秋。間もなく冬だ。
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