環境問題・エネルギー問題の本質

 「環境問題・エネルギー問題の本質」という演題で東京大学公共政策大学院特任教授の有馬純氏からのご講演をいただいた。

 パリ協定の仕組みから始まって、グラスゴー気候合意、COP26~COP28までの内容や評価、また各国の思惑なども交えた内容であった。今までの流れを時系列に説明してもらい、私の中では、今後の課題がさらに明確になったと思う。

 ポイントは次の通り。

1 脱炭素化に向けた長期トレンドは確実。反面、新興国の状況を考慮すれば、日本の目標である2050年カーボン                           ニュートラルは絵に描いた餅。・・・何となく感じていたが、新興国の在り方を考えると納得してしまう。つまり温暖 化問題とエネルギー問題は、表裏一体ということ。

2 2050年ゼロカーボンのための温暖化対策は高コストであり、更に高い日本のエネルギーコストを引き上げる。 2030年までの43%減も根拠が乏しい。

3 再エネの主力電源化は重要であるが、国産再エネ技術の推進はコストとのバランスに留意。

4 国産原発活用のためには強い政治的リーダーシップが必要。

 最後に有馬氏がまとめてくださった内容の一部です。参考に・・・。