みんなで歌舞伎鑑賞

 事務所には女子会と男子会(?)がある。毎年、懇親を兼ねて何かを計画しているが、今年は女子会から歌舞伎鑑賞の話が持ち上がった。

 歌舞伎鑑賞は私の趣味であり、密かに(?)月1度は歌舞伎座に出かけている。そうか!みんなも歌舞伎に興味を持ち始めたか!!ならば女子会に限らず、職員の希望者は参加するといい。もちろん費用負担を事務所でもするからということで、女子会の幹事であるTさんに動いてもらうことにした。そうしたら全員が手を挙げ、ただ残念なことにそのうち一人だけ日程が合わずに不参加。総勢11人で歌舞伎鑑賞に出かけた。

 何度か歌舞伎鑑賞をしている人もいれば、初めての人もいる。今回のことをきっかけに、歌舞伎に目覚めたらそれはそれで嬉しい。今回の歌舞伎鑑賞を取りまとめたTさんはいろんなことに気をまわして、これもいい経験になったと思う。

 歌舞伎座公演は、9月の昼の部を申し込んだ。昼食は席に着いたまま各自好きな歌舞伎弁当を。そして知る人ぞ知る「めでたい焼き」をTさんとEさんが幕間時間に走って買いに行ってくれた。これは絶対おすすめで、歌舞伎座に行ったらぜひ食してほしかった。

 「めでたい」と「たいやき」を掛け合わせているだけに、たい焼きの中に紅白の餅が入っているのだ。焼きたてを食べるのが一番。みんな喜んでくれた。

 昼の部の演目は「祇園祭礼信仰記・金閣寺」、「土蜘」、「二条城の清正」の3部作。

 2021年11月28日に亡くなった二世中村吉右衛門の「三回忌追善」と歌舞伎座の行事として定着している「秀山祭」を一緒に行っているのが、毎年の9月の公演だ。「秀山」は初代吉右衛門の俳名で、二世が中心となって発足させた「秀山祭」という。

 そのことを知って、尚更に今回の舞台が心に迫った。

 みんなの感想は、「金閣寺の雪姫の舞」に感動し、「土蜘」の幸四郎の演技に魅了されたとのことで、あっという間に終了時間を迎えてしまったとのこと。

 歌舞伎にはまった!また歌舞伎鑑賞に来たいとのこと。いい時間を過ごしてもらえてよかったです。

歌舞伎座の前は会場前で賑わっている。

9月の演目

「秀山祭」創始者でもある。

新緞帳「春秋」。作者の田渕俊夫氏によると『夜は幼少期の作家にとって荘厳であり、どこか怖いが惹きつけられる魅力を持った世界であった。満月はそのころの記憶を呼び起こすものであり、゛刻”をテーマに描く作品の象徴である。地上では季節が廻り、生命もまた廻る悠久の刻を。静かに月が見守っている作品となっている。』とあった。