美濃戸中山

 八ヶ岳山系はほぼ登り尽くしている。とはいっても以前から気になっていた美濃戸中山(2387m)はまだ未踏。今年は雪が遅いから美濃戸山荘までは車で入れるだろうし、この時季になれば駐車場も困らないだろう。ということで5年ぶりに八ヶ岳に入山した。
 美濃戸中山は登山道がない。
 どのルートをとろうかと考えたが、一般道の南沢コースと北沢コースの間の尾根を登り詰めることにした。それだけでは簡単(?)なので、美濃戸中山のピークを踏んだらそのまま尾根伝いに中山乗越まで行き、そこからは行者小屋経由でスタート地点に戻る計画。

 氷点下の中をスタート。
 久しぶりの八ヶ岳の空気にワクワクする。駐車場から少し歩いて適当なところから尾根に取り付いた。下草がなくて歩きやすい。今日はそんなに時間がかからないだろうから、気持ちもゆったりとして一歩一歩進むことができる。
 2100m越えるところから雪が出てきた。
 空は青いし、木々の間から見え隠れする阿弥陀岳や赤岳の姿にもご挨拶しながら快適に高度を稼いでいく。2300mぐらいの地点で激藪が出てきたが、そこを抜けるとまた快適な登りが続き、あっという間に美濃戸中山山頂に到着した。
 眺望はない。
 山頂から少し下ると横岳と大同心、小同心が立派に現れた。大同心陵に登った時のことを思い出す。
 中山乗越を目指してガンガン進む。
 誰も通った気配がないルート。やがて中山展望台に到着した。ここからは一般道。中山展望台からの眺望は素晴らしかった。すでにピークを踏んでいる八ヶ岳山系を一つ一つ確認していく。5年がたってもその姿は変わらない。10年たっても100年が経過しても・・・。
 雪の季節にまた来ようと思う。青空と雪で白くなった山のコントラストが素晴らしい。ここでしか見ることのできない山の表情にうっとりとした時間が過ぎていった。

 

2019年12月1日 ルート図

 

取り付いた尾根は歩きやすい。

 

木々の間から阿弥陀岳が。

 

赤岳も。

 

木の切れ間から阿弥陀岳が立派に見えた。

 

2100mを越すと雪が出てきた。

 

美濃戸中山山頂に到着。

 

いつもの儀式。

 

山頂から少し下ると現れた赤岳。

 

横岳。

 

大同心と小同心。

 

ここを下ってきた。中山展望台を目指している途中。

 

樹林から突然開けて中山展望台に。

 

正面に赤岳、その右は中岳。

 

特徴的な横岳。

 

阿弥陀岳とその左に中岳。

 

横岳から大同心。

 

大同心と小同心。

 

赤岳の表情。

 

阿弥陀岳のシルエット。

 

中央アルプスが見えた。

 

硫黄岳。

 

南沢に下って歩いていたら見えた美濃戸中山。

 

あの尾根を登って行ったのだ。

 

霜柱。まだ初冬の気配。

 

南沢も凍り始めていた。