湯川(南牧村)左俣

 八ヶ岳の東面の沢の情報が全くない。あの登山体系にも載っていない。ならば情報なしで南牧村の湯川を遡行してみようか。湯川は途中で二俣に分かれ、右俣は本沢温泉にせり上げている。左俣は標高差1200mで硫黄岳に到達する。どうせなら左俣を行けるところまで行ってみよう。硫黄岳までは日帰りは無理だろう。

 南八ヶ岳林道をドキドキしながら進んで行った。車でどこまで入れるだろう。結果、灯明橋の少し先まで車で行けた。今日の一番の核心部であった。

 灯明橋から入渓する。ナメが続き癒し系か?やがて二俣。予定通り左俣に進んだ。小滝が連続して出てきた。シャワークライミング。気持ちがいいわ。何の苦労もなく地図上の水線があるところまで来た。時間はたっぷりある。もう少し先に進んで行こう。ここからが面白かった。滝がいくつも現れ、見ごたえあり、登りがいあり。やがて伏流水になり大岩を越えたところで終了した。ゆっくりとビールタイム。振り返ると湯川の左岸にある標高点2106mのピークが立派に見えた。

 この湯川左俣は全く人が遡行した気配がなかった。いつかテント泊で硫黄岳まで行ってみたい・・・。そんな思いを抱いて、今回の遡行は終了した。

2022年8月7日 ルート図

入渓地点。南八ヶ岳林道の灯明橋からの入渓。

最初はナメが続いて気持ちいい。

出てきました、小滝。流水中心部をいく。

左岸の際を登った。

コガネムシが日向ぼっこしている。

オダマキ

地図上の水線があるところ(1805m)を過ぎたら、すごく楽しい雰囲気。水量は多くないが大滝が次から次へと出てきた。

左岸の壁を登った。楽しいわ。

右の水流の中心部を攻略。

下から見上げて、どう登ろうか・・・。結局右岸を小さく巻いた。

滝が何段にもなって続いている。

ほっと息をついて足元を見たらオトギリソウが咲いていた。

そろそろ終了地点。振り返ると2106mピークが。

2120m地点で終了。脱渓して左岸の斜面に取り付いた。

下山は山の中を行く。もののけの世界だ。

下山途中、攻略した滝が素晴らしい姿を見せてくれた。満足、満足。

もののけの世界の中で見つけたギンリョウソウ。

鹿の角が落ちていた。

今日は1日晴れてくれました。