戸隠33窟NO5

 1週間前に戸隠33窟のうち、一番東にある知恵窟を探しに行った。1504mの標高点のある尾根のどん詰まりにあると思って、その尾根の先端まで行った見つけた窟。これが知恵窟かと思い下山してしまったが、どうも違うような気がしてならない。

 やっと手に入れた「戸隠村の石造文化財」の本には戸隠33窟のことが載っている。各窟ごとに簡単なアプローチも記載されているし、地図にも窟が落とし込まれ、33窟の調査隊が歩いたルートも地図に線が引かれている。何度も何度も知恵窟の説明書きを読んだ。地図に落とし込まれた知恵窟までのルートも、自分の地図に書き込んだ。

 1週間前のルートは1504mの標高点のある尾根を詰めたが、調査隊のルートは違っていた。随神門から2つ目の沢から入渓し、沢が二俣に分ける尾根を登り詰め、1550m地点にある岩壁まで行っている。その岩壁を東に回り込んで知恵窟に到達しているのだ。地図を見るとそうなっているが、説明書きとちょっと違うところがあって・・・?

 しかし前回は1504m標高点のある尾根を探したが知恵窟は見つからなかったので、調査隊の地図にあるルートを行ってみることにした。

2023年8月27日 ルート図

今朝の戸隠キャンプ場からの戸隠。

 今回は沢から詰める予定で戸隠キャンプ場から遊歩道を歩いて行った。そうしたら先週には咲いていなかったシラヒゲソウが。秋が近くなってきているんだわ。

ここが入渓地点。随神門から2つ目の沢だ。

沢の途中に大岩。何かあるかな?と思ったけれど、何もなかった。

沢に入ってからそんなに時間かからず二俣に到着した。正面の岩が二俣に分ける尾根になっている。

 調査隊のルート図ではこの尾根を登って行っている。しかし知恵窟の説明では沢の東の尾根に取り付いたとあって、どっちにすれっばいいのか迷う。ただ沢の東の尾根とは先週に登った尾根だから、今回は地図の落とし込まれたルートを登ってみようと、正面の尾根に登り上げた。

 かなり急登が続く。やがて正面に大岩が現れた。記録では途中の岩壁を東に回り込んで・・・とあるが、これは岩壁?いや違う。大岩でしょう。この岩を乗り越えられないかと右(つまり東)に回り込んでみたが駄目。では左に・・・。

左に回り込んだら、自分の肩の高さに現れた窟。

横から見ると知恵窟に見えるかと思ったが違うわ。無名窟だ。

大岩の乗り上げてさらに進んだらまたこの大岩。

右(東)に回り込んだけれど行けない。絶壁だ。

左には少し回り込むことができたが、ここまで。

 調査隊の地図に落とされたトレースは違うことが分かった。これ以上尾根を進むことができない。ならば原点に戻って、沢から東の尾根に取り付いた・・・という表記に従って、先週登った尾根に右俣の沢を横切って1504m標高点のある尾根に移動した。

 「途中の岩壁を東に回り込むと」と記載があるので、前回右肩を乗越している岩壁のことだと思う。その岩壁を目指して尾根をガンガン登った。

 目的の岩壁に到達した。さて東側に回り込んだがない。じゃあ左方面(西側)にも行ってみよう。しかし窟は見当たらなかった。

 目的の知恵窟は次回に持ち越し。ちょっと気落ちして、でも楽しみは次回と気を取り直して下山した。