片貝川・東又谷・平杭谷左俣遡行右俣下降

 今シーズン2度目の東又谷である。
 前回は東又谷の右岸から流れ込む作之丞谷を遡行する予定であったが、三階棚滝を過ぎて弁ノ寺谷で雪渓の幅まで先に進めず、赤倉谷を遡行した。

赤倉谷の記録はこちら

 リベンジ!
 今回こそは作之丞谷を遡行する予定で東又谷に入渓。
 
 三階棚滝の高巻は、足場が崩れ落ちてしまい回数を重ねるほど大変になってきてるが、腕の力で何とかクリアした。後は分かっている谷だけにのんびりと東又谷本流を遡行し、予定通り作之丞谷出合でテントを張る。
 焚き木もたくさん集まり快適な夕方を迎えた。
 ガスが下から上がってきて周りが見えなくなったと思ったら、さ~とガスがはれたりで、ハラハラドキドキ。前回のように星空は望めなかったが、快適な眠りにつくことができた。

 ・・・と思っていたら、なんと雨が。
 夜中に雷の音と稲光におびえ、すっかり目が覚めてしまった。しばらく雨の音に心配したが、たいしたことなくホッとした。

 翌日早朝に、雨の音で目が覚めた。
 どうしようか?大した雨ではない。増水はしていない。しかし作之丞谷は長いからちょっと無理か・・。ならば平杭谷に変更しようか?天気は、雨がやんだり青空が出たり、またパラついたりで悩ましい。、

 迷った挙句せっかくここまで来ているからと、平杭谷の左俣を遡行し右俣を下降することにした。往復5~6時間。ならば戻ってきてテントを撤収することもできるだろう。
 遠くに、平杭谷を詰めると到着する平杭乗越が見えた。よ~しあそこまで頑張るか!楽しむか!
 東又谷本流はやがて大清水と名を変えて貫ノ寺谷出合付近で大きく扇状に開ける。ここで注意しなくてはならないのは、1434mピークの左側を行くことだ。右を行ってしまうと平杭谷に入れない。右は大清水につながるルートである。
 平杭谷は思っていたより小さかった。しかし小滝が続いて楽しい登攀ができた。雨さえ降っていなければ更によかった・・・と思う。
 遡行図がないだけに二俣では非常に迷った。結果左俣を遡行していったら、詰めは藪漕ぎになってしまい平杭乗越とウドの頭の中間あたりに出た。稜線を忠実に平杭乗越めがけて下降する。激藪である。時折正面に西谷の頭が見え、なんとなく嬉しくもあった。
 地形的にここが平杭乗越と思われる場所に到着。と、ふと目を挙げたら平杭乗越を示す布切れが下がっていた。ホッとする。
 さあ~ここから下降するだけ。雨との競争。約2時間でテント場に到着した。
 急いでテントを撤収。
 
 途中幻の滝?に出会い、これは感動だった。雨が降ると流れ落ちる滝らしい。見とれてしまった。

 それからは、まもなく天気が回復し、気持ちもゆったりとしながら脱渓することができた。

 

2018年8月12日~13日 ルート図

 

東又谷のリョウブの花、

 

いつもの入渓地点。

 

前回遡行した赤倉谷。

 

きれいな淵。魚影は見えない。

 

ここはどうしようか。

 

ルートを良~く見たけれど・・。結局巻。

 

今日はシャワークライミング。

 

三階棚滝は、今回も高巻して落ち口に出た。

 

前回引き返した地点。雪渓も少なくなっていて難なく通過。この雪渓の対岸が弁ノ寺滝。

 

弁ノ寺滝。

 

水を飲んでいるクワガタ発見!

 

シモツケソウ

 

きれいなナメ滝。

 

遠くに平杭乗越が見えた。

 

マイテント。いいテン場が見つかった。

 

テントの近くにヨツバヒヨドリ。

 

テン場からの西谷ノ頭と平杭乗越。

 

待てなくて、明るいうちから焚火。

 

今日のご褒美。焚火でモロコシを焼いた。おいしい!

 

雨がパラつくなかの平杭乗越と西谷ノ頭。目的地を変更して平杭谷の遡行に決定。あの乗越まで詰め上げる。手前に1434mのピーク。ここが注意。

 

2年前に大清水を遡行した時のテン場。懐かしい。

 

貫ノ寺谷出合。

 

1434mピークを右手にしてその左にルートをとる。ここを間違えると大清水に入ってしまう。

 

平杭谷。

 

二俣に着いた。

 

右俣の様子。

 

左俣。迷ったが左俣を進んだ。

 

平杭谷に入ってから約1.5時間。稜線に出て、平杭乗越めがけて激藪の中を下降。平杭乗越には目印があった。ホッとする。

 

テントを撤収して東又谷を下る途中で出会った幻の滝。雨が降ると現れるらしい。その素晴らしい滝の姿に見とれてしまった。