ルイス島5日目・ルイス島最北端

 ルイス島の最北端の岬には赤い灯台が立っている。

 バット・オブ・ルイス灯台と言って1862年に建設された。当時、バット・オブ・ルイス灯台には3人の灯台守が常駐し、彼らは家族とともに基地内で生活していたが、やがて信号機が自動化され無人になったのが1971年のことだ。

 この灯台が立っているバット・オブ・ルイス岬を周遊することにした。

 バスで移動。またややこしいかと思ったが、今回は時刻表にも表示されているバス停で下車するから安心だし分かりやすい。2回目のバス利用は、少し気持ちに余裕がある。前回と同じようにドライバーに行き先を告げてその場で料金を支払う。

 ドライバーは乗客が下車するバス停を覚えていて、乗客からの合図がなくても停車するというプロ。乗降客がいないバス停は素通り。

 今回も下車するバス停で教えてくれた。そして帰りのバス停の場所も。

 Eoropieというバス停で下車したのは3組。一人はマンチェスターから来た女性で、鳥の観測をしたくてルイス島最北端へ。もう一人の若い男性は、私たちと同じトレッキング目的らしい。

 時計回りにバット・オブ・ルイス岬の西側海岸を歩く計画にした。断崖絶壁の絶景とルイス島では一番風が強いところが堪能(?)できるだろう。

 さあスタート!

バス停から少し戻りフェンスの脇につけられた小道を進んでいく。フェンスの向こう側は放牧地帯。

しばらくするとゲートがありそこを通り抜ける。素晴らしい砂浜が控えていた。ただこの砂浜は流砂なので注意が必要。

風はそんなに強くないが波は荒い。

しばらく行くと、1885年にここで遭難した2隻のボートの乗組員の記念碑があった。

記念碑から見る北の海。ここは大西洋。

放牧地帯でもある。また羊がじっと見つめてくれた。

海と断崖。こういうの大好き。

 ミヤコドリがいた。スコットランドではギリア・ブリーデと呼ばれていて、「聖ブリジッドの召使い」という意味らしい。

ミヤコドリ

アルメニアの花がたくさん咲いていた。

素晴らしい景色が続いている。

 ワイルドタイムもたくさん咲いている。ジャコウソウ属でスコットランドを含むイギリスの伝承では、ワイルドタイムが群生している場所は「妖精たちが集まって踊る場所」と古くから信じられてきたとのこと。

ワイルドタイム

 メドウ・バターカップ(Meadow Buttercup)も沢山咲いている。和名では「ミヤマキンポウゲ」に近い仲間。キンポウゲ属の植物はすべて有毒なので、放牧されている羊や牛たちもこの花だけは絶対に口にしない。だから一面に美しく咲き誇っているんだ。

メドウ・バターカップ

ケルンがあった。記念に一つ積み上げたけれど、これは道しるべになっている。

ここから先、ますます断崖絶壁。

 フルマー(Fulmar)という名で親しまれている海鳥。ルイス島の最北端であるここバット・オブ・ルイス岬の断崖絶壁に密集して巣を作るらしく、今は子育ての時季だそう。

 フルマーの鳴き声もたくさん聞くことができた。

フルマー(Fulmar)

ところどころにこうした池塘があった。

断崖絶壁のそばを歩いていく。日本では考えられないぐらい自由。自己責任の国なのだ。とても気持ちがいい。

やがて見えてきた灯台。

断崖絶壁のバット・オブ・ルイス(Butt of Lewis)。ここに来ることができて嬉しい。

カッコウセンノウ。日本でもよく見かけるわ。

いよいよ到着。ルイス島最北端の海。

そして最北端に立つバット・オブ・ルイス灯台

 ここでバスが一緒だった若者にばったり会った。彼は半島に東側をトレッキングしてきたとのこと。私は時計回りに西側をぐるっとで、お互いに情報交換。それもなんか嬉しかった。

 バスの時間は、13:54の予定。まだ3時間あったので、ゆっくりと最北端の空気と海を楽しみ、その後セント・モルアグ教会(St Moluag’s Church)に行くことにした。

 途中咲いていた花。日本のハクサンチドリに似ている。

ノーザン・マーシュ・オーキッド(Northern Marsh-orchid)

 車道を歩いて教会へ続く小道のところに来た。

 草原の中に佇む教会の姿に惹きつけられる。現在の石造りの建物は12世紀〜14世紀頃に建てられたといわれている。

セント・モルアグ教会(St Moluag’s Church)

 礼拝堂。電気がなくランプの灯で礼拝をおこなっているとのこと。中に入って目が慣れるまで時間がかかった。それだけに静謐な感じ。

礼拝堂

 この教会は「精神の病を癒やす聖地」として知られていて、心に病を抱えた人がここの聖水で頭を濡らし、一晩祭壇のそばで眠ると、翌朝にはすっかり回復するという奇跡の伝説が残されているそうだ。中にいて祭壇に向かっていると納得するような・・・。

ケルト十字(ハイ・クロス / High Cross)が入り口のそばに立てられていた。