筆跡にご注意

 約6年ぐらい前のことである。
 郵貯の定額が満期になって手続きをする必要が出てきた。ゆうちょ銀行の担当者が対応してくれたが、ビックリすることが行われていたのだ。何かというと、解約した明細書の署名をその担当者が行っていたのだ。しかもその際に、その定額貯金の名義人とは違う名前を署名していただのだ。
 相続が発生すると、被相続人及び相続人の預貯金の調査を7~10年さかのぼって行うことにしている。
 調査をすると、本人たちは気が付かないけれど、税の立場に立ってみると問題が発生しているケースが発見されることが多い。相続税の申告に際して、これら問題のある事項についてもすべて処理をしてしまう。この時点で、贈与税を納めてもらうことも結構ある。
 今回のケースのように、家族ならまだしもゆうちょ銀行の担当者が署名まで含めて処理をしていたことに遭遇したのは初めてである。税務調査では、預金関係の筆跡まで調べるので、問題になった時に説明できるように、この経緯を記録しておくしかない。
 仕事をしていくうえで、ハラハラドキドキすることに出くわすことがなんて多いことか・・・。納税者のためにも、ハラハラドキドキ事項をきちんと整理しておく必要があるのだ。

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